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技術開発(2)化学関係 開発作業内容

繊維の染色加工(本ページ記事②参照) 

高分子の合成 (本ページ記事③参照)

高分子の分解(本ページ記事④参照)

樹脂加工 (本ページ記事⑤参照)


翻訳・通訳業、電気関係の節電虫開発作業の他に過去に手がけました以下の化学関係の内容をこのコーナーではご紹介しています。

 

 

①鮮魚・野菜の鮮度保持技術

  具体的な内容につきましては上記リンク先の記述をご覧ください。

(SDGsからの観点:無駄に廃棄する量の低減化)

 

 ②繊維の染色加工

染色の色相や濃度はカラスの濡れ羽色の黒が理想と言われています。逆に言えば良い黒色の出ない染法や染料は技術、製品としては未熟ということかもしれません。染料は化学的に10種類ほどありますし、染料と繊維によって種々の染色方法があります。

多量の水、エネルギー、化学薬品を使用する染色ではできるだけ少量の水で加工できれば環境対策、エネルギー対策にもなります。今後も大きな課題でしょう。

SDGsからの観点:超エコ染色ラボの開始

 

 

③高分子の合成

車のタイヤにはスチール、ナイロン、ポリエステルが物理的に積層して使われています。私は勤務していた会社からある国立大学に派遣されていた2年間の間にナイロンをゴムの高分子に直接化学結合、重合させた全く新しい高分子の合成を試みたことがありました(写真)。物理的混合と化学的結合は似て非なるものです。

SDGsからの観点:廃棄物処理を単純化できる。)

④高分子の分解

1970年代にアメリカで合成繊維のパジャマを着た子供の着火事故による火傷・死亡事故が多発して問題になったことがありました。その再発防止に私は森林火災の延焼防止アイデアを応用した経験があります。森林火災では火の行く手に先回りして森林伐採し、延焼を止める方法があるそうです。もちろん、ここで紹介する化学的方法ば実際の火事のようには見えない、分子・原子の世界の話です。着火による熱で発生する熱ラジカル(活性原子)を高分子自身の自己破壊に利用し、結果的に衣類(繊維高分子)の延焼を防ぐという考え方です。この性質をもつ高分子を繊維加工に上手に使っておけば、衣類に着火した火のエネルギーを逆利用して防炎性能が得られるのです。

SDGsからの観点:従来の臭素化合物難燃剤を使用しないで防炎性能を向上させた。)

樹脂加工

合成繊維と異なり、天然繊維、特に綿のワイシャツは洗濯後のシワが大きな問題でアイロンがけも大変です。この問題を解消しようと開発されたのが形状記憶シャツですが、化学的にはセルロース高分子の水酸基に樹脂を架橋結合させてセルロース高分子を動きにくくして目的を達成しているのです。歴史的には40年以上も前から技術開発は行われており、私も繊維会社の研究員時代には携わったことがあります。

無機繊維の有機化と染料染色

ガラス繊維は無機材料から作られたものですから有機の染料で染色することは不可能です。(無機と有機は水と油の関係みたいなもので、相互に相いれない関係です。)

しかし、細い繊維の一本一本を有機高分子樹脂でコーティングできれば表面改質となり、有機染料で染色が可能となるはずです。このような一見矛盾したことが研究対象としては”おもしろい”ものです。

また、髪の毛よりも細い繊維すべてにいかに効率的にコーティングするか、そのコーティング高分子に何を選択するか、などなど化学研究には多くの”楽しみ”が存在します。

高水吸収性ポリマーの合成

1970年前後、イギリスからのある文献を読んで高水吸収性ポリマーの合成実験、確認再現実験を行いました。合成したポリマーはその乾燥重量の約25倍の水を保水できたと記憶しています。

ヤクルト乳酸飲料一本(80cc)分の水はこのポリマー3グラムの僅かな量で保水可能ということになります。

この実験結果は社内研究報告会で報告しましたが、当時、周囲の研究者は誰も興味を示すことはなく、お蔵入り?となりました。

今日の紙おむつなどの普及を見るたびに、再現実験までしていたのに・・・・と悔しく思い出します。

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